2012年8月31日 (金)

我流 古布の変形アップリケ方法

8月も終わりだっていうのに、暑い日が続いていますね。クーラー様々ですわホントに。
エアコンなんぞ家には無かったウン十年前のこの時期、夏休みの宿題を片付けるのに必死で、お尻に火が付いた熱さは覚えてるけど、こんな猛暑は無かった筈です、もぅ~。

今月は展示会を催したりして何かと忙しく、すっかりご無沙汰してしまいました。
その展示会については、お盆前にも拘らず沢山の方にお越し頂きまして、過去最高の売り上げを出した出展者もいたようです。
私の方は、ここでご紹介済みの巨大バッグなど3点と、リメイク服3点がお嫁に行きました。
特にあの巨大バッグにご縁があったとは自分でも驚いていて、つくづく現代人は荷物が多いのだと察しております。

展示会前はその為だけに専念して製作していましたが、終わった途端怠惰な生活に逆戻り (笑)。
今、ようやく重い腰をあげて、中途半端になっていた事を箇条書きにしてみたら、出るわ出るわ山のように。
どれから手を付けようか、悩める乙女は大変です。

結局、夏に間に合うどころか、ここでご紹介する前に手元を離れたリメイク服。
しっかり画像だけは残してありますので、順次アップしていくつもりです。
今回はその中のフレンチスリーブチュニックを。

201208_01

背景からして、展示会前日の搬入時に慌てて撮影したのがバレバレ (汗)。
元は昔の男物木綿羽織です。
数箇所あったシミの部分を除くと、反幅丸ごと使える範囲が少なくて、別布を接ぎ合わせたりしています。
パターンは勿論、サイドバーカテゴリにあります我流原型に、少し手を加えただけのシンプルなデザイン。

201208_02

後ろ身頃も切り替えて布を接ぎ合わせ、何とか着丈を確保。
継ぎ合わせの位置にタックを取ったりして、なるべく目立たないようにしています。

古布を使う場合、パッチワークを配置したり別布を組み合わせると、リメイクらしく見えますよね。
でも、どこか一点にアクセントを置くように、さりげなく取り入れるのが重要かと考えます。

201208_03

羽織の細かな小格子に対し、大柄な絞り柄のこのハギレ。
着丈には長さが全然足りなかったので、地色と同色の黒無地木綿にアップリケしています。
出来上がりのラインを、水で消えるチャコペンで描き、そのライン上にしつけ糸でステッチします。

201208_04

チャコペンの跡を消したら、縫い代を含めてカット。
カーブの所は切り込みを入れて、ステッチのラインで折ってアイロンで抑えます。
そして、しつけ糸を引き抜いてから土台の黒木綿に乗せ、ミシンで縫い付けます。
ミシン目は2ミリ以下の細かい方が、しっかりと綺麗に仕上がります。

手間は掛かりますが、この方法だとどんな急カーブでも、自然なラインでアップリケすることができます。

2012年8月 8日 (水)

展示会のお知らせ

今日は朝から爽やかな風が吹き、猛暑も一息ついた感じで過ごし易い一日でしたが、厳しい残暑が無い訳も無いので、まだまだ熱中症には注意していきたいものです。

そんな暑い時期に手作り品の合同展示会を催すことになりました。
期間は今週末の11日(土)~13日(月)の3日間です。
テーマは「癒しの手作り品展」( ̄∇ ̄)。
詳しくは明日の福井新聞ぷりん欄に掲載されますので、地元の皆様、お時間がありましたらお越しくださいませ。

今回の展示会の特徴としては、県外在住の作家さんの作品を展示することかな。
手芸本の表紙を飾るほどの著名な作家さんのお品物も並びますので、この機会に是非どうぞ。
一方、いつも大した物が作れていない私は、先月末までに仕上がった数点だけ飾らせて頂きます。
今はどんな秋冬物を作ろうか、8月ヨユゥ~♪の状態でございます。
本当は、大の苦手なハギレの袋詰め作業の日もありましたが(笑)。

話は変わり、「縫い物やってて今頃気付いたのか」と、笑われる内容を。
先ずは、試作品の画像から。

201207_10a

使用前。

201207_10b

使用後。
じゃない~!ハンガー変えただけ。

ネット環境があると、人様の作品をいくらでも観ちゃいます。
でも、シンプルな造りなのに何で女性的に見えるんだろうとか、何でワイヤーハンガーを使うんだろうとか、ずっと気になっていました。
それで早速100均でワイヤーハンガーを買い、曲げてから服をかけてみたら納得。
小道具一つで印象が変わるもんですね。
今後はこの方法で撮影するのもいいなぁと思いました。

展示会の話に戻しますと、前日金曜の搬入からリアルタイムで、皆さんの作品や状況をツイッターの方にアップしていくつもりですので、そちらもご覧頂けたら嬉しゅうございます。

2012年7月17日 (火)

浴衣からカシュクールプルオーバー

暑くなりましたね。言うなと言われても 「暑い~!暑い~!」 を連発してしまいます。
この季節、暑さのせいでモチベーションが下がりそうなもんですが、今年は例年に無く爆縫い進行中であります。
しかし、着物リメイクに首を突っ込んでわかったのは、形から入るんじゃ無くて、柄とか素材に合うような形を考えて作るということで、結局どれもパターン引きから始めています。
とかなんとか言っておりますが、飽き性だから全く同じ形は作りたくないとか、満足しなかった部分の修正が殆どの理由だったりしますけど。

さてと、更新が遅れる言い訳はこの辺にして(^^;、この夏の第一弾をば。

201207_01

風呂上りに頭からスポッと着て、団扇振りながらゴロゴロするのがピッタリな、楽チンホームウェアでございます。
ボタンも無いし、カーブだって後ろ襟ぐりと脇の下のちょこっとだけですから、箪笥に眠っている浴衣などありましたら、こんなのも是非作ってみてください。

drawing

こちらがそのパターンです。カテゴリーにあります我流原型と製図手順を元に引いていきます。
カシュクールタイプは前身頃が左右対称ではありませんので、原型を反転し一枚に繋げておきます。

① 身頃中心から横に10cmと肩線の交点をポイントします。
この点まで緩いカーブを描いたグリーンの線が後ろ身頃の襟ぐりです。
後ろ身頃の製図はこれだけで、他は殆ど前身頃と共通です。
② おへそ線 ( ウエスト位置 ) から10cm下がった所と身幅線の交点が②で、①と結んでカシュクール線ができました。
③ 更に②から10cm下がった所が身頃の裾になります。
この時点で、布を縫い代分ずらして①-②のカシュクール線に沿わせて置いてみます。
うっすらと青い塗りがその布に当たり、矢印の付いた線が向きを示しています。
つまり、前身頃は布が斜めになりますが、カシュクール線に鋏を入れることも無くバイアスにもならないので、胸元が伸びる心配はありません。
袖口の縫い代も含めて、布内に納まるよう肩線を延長。
⑤ ④の点から肩線より直角にわきの下線まで降りた④-⑤が袖口になります。
⑥ ⑤から身幅線へ向けてカーブを描き、③と結んで製図が完成です。
⑦ 布巾に収まらなかった脇裾部分は通常の縦方向に裁った布を縫い足します。

前身頃はこの完成した赤いラインの右上前身頃と、これを反転した下前身頃の2枚で構成されます。

次に、順序を含め一箇所だけ縫製のポイントを説明しますと、
前後の身頃の肩を縫い合わせたら、カシュクール線を三つ折りか、後ろ襟ぐりと続けてバイアステープで処理します。

201207_03

次に、右上前身頃だけ裾上げしてから、

201207_04

前後の身頃の脇縫いをします ( 袖口から裾まで一気に )。
それから、下前身頃と後ろ身頃の裾を上げますが、脇には上前身頃が挟まれていますから、その位置で一旦ミシンを止めて糸を切り縫います。
最後に袖口を始末して完成です。

201207_02

今回の布は、密に織られた張り感のある、しっかりとした綿素材だったからか、ちょっと羽を広げたような袖に仕上がったので、後から袖口にタックを取ってすぼませています。
落ち感のある柔らかな素材なら、パターン通りのままで普通のフレンチスリーブになると思います。

今日はどこかで39度まで上がったそうな。
これからが夏本番ですから、熱中症には十分にお気を付けてお過ごしください。

2012年6月28日 (木)

キルトモチーフグラニー (何だか編)

爽やかな風は吹きつつも、一昨日辺りから日差しも強くなり、真夏を思わせるような気温となっています。

ここ数日、バッグの口部分の始末をどうしようかいろいろ考えてみましたが、結局無難な形に落ち着きました。
先ずは持ち手紐を取り付けるところからいきます。

201206_07

モチーフに繋いでいた藍無地木綿を紐に巻いて、上からミシンで固定。
持ち手取り付け作業はこれだけです。

201206_08

次にバッグの口部分のパーツがこれ。
和服コートに付いている飾りボタンの土台を拝借し、藍木綿でくるんでみました。
この土台にはボタン穴がありませんので、代わりにウッドビーズを付けています。(このような小さなパーツ作りは正直嫌いなアタクシ)
そして後ろに見えますのは、このボタンに引っ掛ける紐で、5mm巾×60cmを二つ折り。

201206_09

取り付けるとこんな感じです。
先にボタンを本体に縫いつけて、紐を引っ掛けるだけ。

201206_10

ガバッと大きく開くのは口だけじゃなくて、本体の大きさも。
バスタオル5枚詰め込んでもこの余裕。
どーするよ、また巨大バッグ作って(笑)。

201206_11

何だかなぁの全体像。
入れる物の量が少ないと、トゲトゲしてご機嫌斜めになります(汗)。
手縫いで繋がず普通にミシンパッチするとか、持ち手紐も2本に分け、モチーフに直接縫い付けた方がすっきりして良かったかも。

201206_12

ウレタンマットみたいな裏側(笑)。

201206_13

今回のバッグ作りのヒントとなったのがこのバッグ。
10年ほど前だったか、図書館で借りた下田直子氏の本のバッグがどうしても欲しくて作ってみたんですが、当時こんな田舎には手芸用ラフィアや洒落たビーズなど売ってなくて。
仕方なく園芸用のラフィアと市販の持ち手で代用したらゴワゴワの、本とは程遠いイメージになってしまいました。
でも、どこからが底だかはっきりしないファジイなシルエットが気に入っていて、古布で再挑戦したというわけです。

もう、作りかけが無くなって、今はちょっと開放された気分。
来月からは、しばらくリメイク服のアップが続きます。

2012年6月13日 (水)

キルトモチーフグラニー (苦戦編)

服作りの場合、布を裁ちミシン掛けを始めると、完成まで突っ走ってしまうところがありますよね。 これを3回も続けていたら、いつの間にか梅雨に突入していました (汗)。
こんなんじゃいつまで経っても他の事が進まないんで、良い天気に合わせ、ハンドメイドも中休みしての更新です。m(_ _;;m

今回は、去年末頃に取り掛かったバッグなのですが、口の部分 ( 開き防止 ) をどう始末しようか考えていて、あと一息のところで止まっています。
そんな状態ですので、今日は途中段階のアップです。

201206_01

キルト芯を挟んだ14cm角のコースター状のモチーフを22枚作成。
うち4枚は藍無地木綿を縫い付けています。

201206_02

これらをグレーのレース糸で、手縫いで繋いでいく。
キルト芯入りダブルは布団針を使っても力の要る、結構な重労働でありました。
勿論、昼間の貴重な時間にはせず、夕食後のTVを観ながらのコツコツ作業です。
あ、ガタガタの縫い目は見えなかったことにしてください。

201206_03

黒糸でもう一回。ミシンで言うなら、グレーが上糸で黒が下糸のように。
やってもやっても終わりそうも無い手縫い作業。先に冬が終わっていました。ヽ( ̄ー ̄ )ノ

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10枚繋いだバッグの片面。

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もう片面は12枚繋ぎ。手前の2枚多い部分がバッグの底になります。
2点をまた夜な夜な繋いで、バッグ本体が出来上がり。

201206_06

持ち手は、太目の芯を通した140cmの輪状。

タイトルとここまでの画像で、どんな形か想像がつきますでしょうか。
手間隙かかった割には、何だかなぁのバッグになっております。
次回の完成編で 「やっぱりね」 と、笑ってくださいまし。

2012年5月14日 (月)

フロシキンチャクバッグ (後編)

バッグの次は服を縫おうと思って、ちょこっとパターンを引き始めたら夢中になってしまい、昨日まで4タイプの製図をしていました。
こちらは順調に縫製できれば、ちょうど夏向けに間に合いそう・・・だといいんですけど。

そんな訳でまた間が空いてしまいましたが、闇市バッグ (笑) の後編をアップします。

前回の結ぶタイプの持ち手部分が完成したら、同じくぐるっと一周1mの筒状に本体 (絣) を作ります。
結びの部分にボリュームが出るので、なるべく縦長にならないよう、本体高さは25cm位までが無難です。

201205_fk09

本体を縫う過程で背面にファスナー外ポケットを作りました。
ポイントは本体の本線と、ファスナーのエレメント(務歯)のラインを合わせて (一直線) 仕上げることです。
後に上部の結ぶ部分と合体する時は、ファスナーのところだけ、5~8mm下のテープ上で縫い合わせます。
こうすると、ファスナーが上向きに取り付けられ、真上から見て開閉することができます。

201205_fk08

一方、本体前面の外ポケットは、2.5cm幅の藍無地木綿を継ぎ足したポケット布 (縞木綿) を、上辺だけ縫い合わせておきます。

201205_fk11

藍無地木綿を継ぎ足したのは、縞木綿のポケット布が丸見えにならない為です。

201205_fk10

本体と結ぶ部分を合体させる時に、外ポケット布の両脇と底を縫います。

201205_fk12

次は底です。サイズは28×18cm。
んー?4辺合計すると、本体の1mに足りませんねぇ。
それは四つの角で本体にタックを取りたかったから。
底布と縫い合わせる時、いちいち角でミシンを止めなければいけませんが、この方が綺麗に仕上がる気がします。
また、もっと底布を小さくしてタックの分量を多くすれば、本体が丸みをおびて柔らかい雰囲気になりますね。
後は本体の内布を別途仕立て、上端をまつり縫いで本体にとじ付けて完成です。

以下は、おまけの機能編。

201205_fk13

内布のポケット横にDカンを付け、取り外し可能なナスカン付き紐を作ってみました。
これは、最近よく見かける、市販バッグに付いているキーリングのパクリです。

201205_fk14

もう一丁。斜め掛け用のストラップ。
これにもまたDカンをつけて、携帯とか一時的にかけられるようにしてみました。

以上です。
素材によっては着る服を選ぶというか、野良着でどうぞみたいな。(^^
次回はもう少し女性的なバッグをご紹介します。

2012年5月 1日 (火)

フロシキンチャクバッグ (前編)

桜の時期が終わった途端、もうGW突入。早いですね~、一日一日が。   
ハンドメイドに夢中になっていると、食料品の買出しすら外出が億劫になってしまってるから、勿論このGWもお出掛けは無しの我が家です。

急に初夏のような暑い日があったりもするので、去年縫った夏物リメイクブラウスでもと思っていたのですけど、製図データを作成していないのに今頃気付き、この件はまたの機会ということで(^^;   
そこで今日は予定を変更して、出来立てホヤホヤのバッグをアップします。 

半年前から、あずま袋と昔の米袋を合体させると面白いバッグが出来るんじゃないかと考えていて、ようやく先月製作に着手しました。   
現代風に表現すると、風呂敷と巾着の機能をミックスさせた感じです。

いずれ改良版を縫うかもしれないので、自分の覚書の為にも要所要所で過程を撮影しましたから、今回は手順も併せます。   
まずは完成画像から。 

201205_fk01

いきなり、風呂敷バンザ~イ!(笑)   
上半身の藍無地木綿が、結んで持ち手にもなるあずま袋部分。   
下半身の絣は米袋の要領で縫った本体になります。    
因みにこのバッグは全て古布木綿を使いました。 

201205_fk02

中にバスタオル4枚畳んで入れ、上を結んで撮影。   
三段重が余裕で入りますから行楽に良さそうだけど、古布 (特に絣) を使うと何だか 「闇市へ行きませんか?」 のイメージになってしまう。 

201205_fk03

結びのあずま袋部分は、底辺が60cm×高さ44cmが出来上がり寸法なのですが、底辺の縫い代のみ3.5cmにして布を裁ち、内側の縞木綿と斜線  (山部分) を縫い合わせ表に返します。
チラッと見える青いしつけ糸が本線の印です。    
かなりこなれたやや薄手の木綿なので、縞木綿との2枚使いにしましたが、厚手の布なら端を三つ折に始末して一枚仕立てにしてもいいと思います。 

201205_fk04

2枚の三角布を底辺位置で10cm重ねて、ぐるっと一周1mになるよう合体させておきます。この時に私は両サイドにDカンをつけました。 

201205_fk05

次に、同じ縞木綿で巾着部分を作ります。   
↑のあずま袋部分と同じく、こちらもぐるっと一周1mの筒状にし、上端は12個の紐通しを挟んで仕上げておきました。    
高さは15cmほど。 

201205_fk06

巾着部分がどのようになるかは、この完成画像の通り。   
あずま袋部分の底本線と合わせ、縫い代内で捨てミシンを掛け合体させています。    
結んだり解いたりしたうえに、絞ったり広げたりと物の出し入れが面倒ですけど、この巾着部分は中の物を見られたくない時には便利かと思います。必要の無い時は、下に倒しておけばいいですし。    
ここまでしてしまうと、やはり頻繁に出し入れ可能な外ポケットも欲しいところ。 

201205_fk07    

外ポケット用の縞木綿一枚を、あずま袋部分の底本線より2.5cm下に縫い繋ぎます。   
つまり、どちらも布端から1cmの位置にミシンを掛けていることになります。 

さぁ、今日はここまで。   
次回は後編として、この外ポケットから完成まで一気にご紹介致します。

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