着物地で作るトートバッグ 裁ち方と布合わせ
古裂を収集していると、中には柄を有効に使いたい布が出てきます。
大柄の銘仙とか、刺繍の施してあるもの、縦方向に続く絵的な染物などなど。
せっかくのいい柄を、小物作りで切断してしまうのは勿体無いですよね。
もし、コレと言った使い道が無いならトートバッグに仕立ててみませんか?
でも、そんな柄布は悔しいことに、バッグにするには用尺が足りないハギレになっていることが多いです。
そこで、今回ご紹介するパターンは別布と組み合わせる形にし、なるべく無駄を出さないように、全ての寸法を決めてはおらず、お手持ちのハギレの長さによって調節する部分を設けました。
用意する布は3種類で、各配分は以下のようになります。
A(柄をアピールしたい主役布):本体表
B(Aを引き立てる脇役布):本体表、持ち手・持ち手タブ表側
内布:本体裏、持ち手・持ち手タブ裏側、前後のポケット内側
AとBは、ミニマム35cmの全幅を前提としていますが、倍の長さがあれば半幅でも作れます。
内布は、現行品の生地でもいいでしょう。
これがその、布をいっぱいいっぱいに裁って作る、大容量のトートバッグのパターン。
数値は縫い代を含んでいません。
ポイントは本体両脇を「わ」にして裁つことと、中央の切り替えを利用したポケットです。
但し、布が半幅の場合は、本体前後面を両脇で縫い合わせます。
(固定)となっている箇所はその数値通りに、他は好みの寸法、又は手持ちの布の大きさによって調整します。
その箇所と、図面内に記載していない寸法については、
※1 ここが12.5cmになる時は、同じ布内に持ち手を並べて裁った場合(後述参照)の寸法。もう少し短くても大丈夫です。
15cmは単独で布幅いっぱいに裁てて、且つ中央のF・Bと同寸。
※2 このマチの箇所だけ、縫製途中の段階で全体のバランスを見てから、好みの寸法にカットします。
脇を「わ」にした時は縫い代がありませんから、8cmのマチを作るには、前後2枚重なったまま一緒に横3×縦4cmにカットします。
正方形にカットすると失敗します。ご注意ください。
※3 ポケット布の横寸法は、15cmのポケット口より左右1.5~2cm大きくし、縫い代を加えて20~21cmに裁ちます。
縦寸法は入れる物に合わせて、好みの深さにします。
一つのポケットに2枚必要になりますが、細長い1枚を底を「わ」にしても作れます。
なお、持ち手は40cm以上の長さがあれば肩から掛けられますが、本体に被る分とカンの折り返し分等を加えて58cmと長くなっています。
次は布合わせ例と、それに伴うA布の裁断図です。
縦の数値は、上のパターン図に於ける28cm(最大)にする際の必要量であって、少々足りなくても仕立てることができます。
●A30
A布が30cmまでと短いハギレなら、縦2等分して中央下段にだけ配置します。
ワンポイント風ですね。
●A40
A布が40cm前後あると、このような組み合わせができます。
縦にキッチリ分割されるので、大胆な布合わせをしても面白いです。
●A50
更に50cm前後となると、先日アップしたバッグの布合わせが可能。
この市松的な組み合わせは、柄の雰囲気や密度が似ている布どうしの方が、無難にまとまると思います。
最後はB布の裁断図。
この図は、同じ布内に持ち手も並べて裁つ、最小限のレイアウトです。
●A30ならば90cm、●A40・●A50だと80cm要します。
図面の説明だけなのにダラダラと長くなってしまいましたが、こうして可視化もしておかないと、いざ裁断という時に結構ミスしてしまうものです。
まぁ私の覚書も兼ねているってことでご理解くださいませ。
家庭用のミシン!うーん、使う人がいいんですね、うちのミシンに叱られそうです。着物生地の作品 楽しみにしています。またかわいい小物も待ってますね。おかげさまで、風邪は良くなり元気になりました(^^)が、入れ替わりに猫たちの具合が悪くなり 今日も病院に行ってきました。じーっと耐えてる姿がちょっとかわいそうです。モーリス家のにゃんずは元気かな…
投稿: hiyoco | 2010年2月 2日 (火) 23:35
>hiyoco様
家庭用のミシンの良い点は、下糸ボビンの入れ替えが簡単なところですかね。
バッグとか小物を縫ってると、しょっちゅうミシン糸を換えることになるんで便利なんですが、ミシン目は・・・
布を引っ張り気味に縫うと、まぁまぁ綺麗な目になります。^^
あらー、今度は猫ちゃんですか。
今は寒いですから、体調崩し易いですよね。どうかお大事に。
うちは元気にしてます。
投稿: モーリス | 2010年2月 4日 (木) 23:09