古裂三昧
9月も今日で終わりですね。
いつもなら月日が経つのが早い!とか、あっという間に時間が過ぎた!な~んてボヤくところですが、今月は不思議と長く感じました。
特にシルバーウィーク前辺りからで、図書館で借りた染織に関する本を読んでいたり、ある申請の為の情報収集や出先機関を回っていたりして、普段やらないことをしていたからかもしれません。
ハンドメイドの方も、いろいろ作りたい物が浮かんできて相変わらずテンションが高く、今に始まったわけではないけれど、最近異様なくらい古布にハマっています。
着物を洋服にリメイクするのが趣味の知人曰く、
「昔は市販のカットクロスを集めてキルト作りに凝ったけど、一度着物地にハマると抜け出せなくなる」。
まさに、私もそうなりつつあります。
年を取るにつれ、好みのテイストが絞られるというか、作りたいものの的が定まってくるといった感じでしょうか。
しかし、いざ引き出しを開けてみると、手持ちの古布は僅か。
ある程度の量を持っていないと布合わせが出来ないこともあるし、やる気が起きないのも私の性分なので、先日まとめて古布を購入しました。
今日は、その布群をご紹介します。
箪笥に眠っていた着物を解かれ、そのハギレをセットにしてヤフオクに出品されていました。
ヤフオクは文句無く日本一の売り買いの市場ではあるけれど、チャンスを逃すと二度と手に入らない物が多いですからね。
家庭画報から飛び出してきたかのような、上品な和服地セットがお手頃価格とあって、迷わず入札しました。
こちらの5点は、着物古布を専門に扱っておられる出品者さんから。
私好みばかりで、膨大な出品点数の中からどれに決めようか悩みましたが、木綿古布と並んで興味のある正絹紬をメインに落札(右端のピンク地のみ正絹)。
絹独特の光沢としなやかさは溜息ものです。
性別を問わず、年配の方でも抵抗無く使って貰えるような小物に化けさせます。
藍の型染めによく見られる唐花模様が、何とも珍しいピンクの正絹に。
さて、次はグッと庶民的になります。
ヤフオクで満足したのに、一昨日和物ショップのオープン2周年祭に行ってきました。
実は以前からこの店のオーナーから、作品を置いてみないかと声をかけていただいてまして、今回のイベントには顔を出さないといかんなぁと思っていたんです。
事前情報は、袋一杯に詰め込んだ着物が全て○○○○円の赤字大放出!(悪く言えば、在庫処分)だから、
おそらく中身の見えない福袋状だと思い込み、あまり期待せずに午後からノコノコと出掛けたわけです。
ところが、悔しいことに欲しい着物を自分で選んで詰めて、○○○○円だったんです。
嵐が去った静けさの中、盛大に散らかった着物の整頓を手伝っていたら、出てきました!残り物から福が。
結局2時間かけて物色し、袋に詰め込んでお買い物。
以下はその一部です。
運良く希少な酒袋と更紗のハギレをゲット。
これだけで、充分一袋○○○○円の元が取れました。
未染色らしき、麻の着物と反物。
いずれ柿渋液で染めてしまうつもりです。
染み・汚れ一つ無い、男児の着物。これがジャケットの後ろ身頃だったら、ヤンキー小僧用だわ。
小物には向かないので、ミニタペストリーにでもしますか。
欲丸出しになって、裏地取りの羽織や無地木綿のハギレまで一杯に詰めて一山完成。
高さ60cm、重さは15kgはありそうです。
さすがに物好きな亭主も、これには卒倒しました。
素材・色別に箱に入れ替え、とりあえず押し入れにでも入ってもらって、暇をみて順に解いて洗濯と消毒になります。
形になるのは、何時のことやら。